交通事故と保険の仕組みを知って、もしもに備えましょう

車社会日本、交通事故は誰もが起こり得る状況にあります。自分にあった保険を見定め、「もしも」をしっかりカバーしましょう。交通事故と一口に言っても、加害者なのか被害者なのか、人身事故なのか物損事故なのか、過失があるのかないのか、状況によって大きく異なります。

どの場合にどの保険が適用になるのか考えて、保険を見直すことも必要です。

交通事故の定義って?

交通事故とは「道路における危険を防止し、その他交通の安全と円滑を図り、及び道路の交通に起因する障害の防止に資すること」を目的とする道路交通法の、その第67条2項で「車両等の交通による人の死傷若しくは物の損壊」と定義され、原因は判断ミスや居眠運転などの人的要因、ライトの球切れやタイヤのバーストなどの車両的要因、路面凍結や交通渋滞などの環境的要因など多岐にわたります。

もし交通事故を起こしてしまったら、突発的なアクシデントにより不安や混乱を招きがちですが、人命救助や二次災害の防止など、焦らず落ち着いて対処できるよう日頃より心掛けておくことが重要です。

自動車保険の仕組みとは

自動車保険には自賠責保険と任意保険があります。自賠責保険は強制保険ともいわれ、加入する義務があります。車検の際も必須となり、自衛隊や在日米軍など特殊な車を除き、公道を走行している車は全て加入しています。

補償対象は、自動車事故によって他人の身体に損害を与え、法律上の損害賠償責任を負った場合に限定されます。これは、人身事故で被害者を救済することを目的としているので、自分に対し使用することは出来ないので注意が必要です。

また、自賠責保険はどの保険会社で加入しても、保険料や補償内容に変わりはありません。任意保険は、自賠責保険で補償されない部分を広い範囲で補う保険で、名称のように任意であり強制ではありませんが、賠償金額の判例から加入をお勧めします。

事故とは関係のないバッテリー上がりなどの応急作業やレッカー代、弁護士費用や宿泊費用の補償などのさまざまな特約も用意されています。ただ、特約を付けて全てをカバーすると保険料が高くなるので、自分にあった保険内容で契約することがとても大切です。

任意保険は保険会社により保険内容が異なり、商品や補償内容にも違いがあるものもあります。加える特約だけでなく、減らして保険料を減額させる特約などもあり、何社も見比べることをお勧めします。そして一番大事なのは、保険適用と思った案件が適用されなかったことなど、想定外の事案をなくすことです。

相手を補償する保険

自動車保険の基本は、相手の損害を補償することを目的とした商品です。その中で大きな役割を担うのが、対人賠償保険と対物賠償保険の2つです。

どちらの保険金額も無制限をお勧めします。なぜなら、万が一、交通事故で相手を死亡させてしまった場合、億を超える損害賠償を請求されることも珍しくありません。仮に保険金額を5千万円で契約し1億2千万円の損害賠償請求をされたら、7千万円を支払わなくてはなりません。

これでは任意保険に加入しても意味がなくなってしまいます。これは対物でもいえることです。その他、被保険者やその家族が搭乗中・歩行中などで交通事故で死傷した場合に補償する人身障害保険や、契約した車に搭乗中の第3者を含めた全員の補償をする搭乗者傷害保険などもあります。

対象や支払内容は異なりますが、重複して補償可能なので是非検討して下さい。また、特約で個人賠償責任保険が契約できる保険会社もあります。これは自転車事故で相手を死傷させてしまった場合などに有効で、対人賠償保険のように1億円を超える損害賠償の判例もあります。

家族も被保険者に含まれますので、小さなお子様がいる方や、サイクリングが趣味の方が家族にいる場合にはお勧めの商品です。

交通事故で現行犯逮捕された場合、その後の送検までの流れ

自分を補償する保険

相手がいる場合は、相手の対人賠償保険と対物賠償保険で補償されますが、過失割合により大きく変化します。過失割合に関係なく自分の車の修理費用等を補償することができるのは車両保険です。車両保険は単独事故、当逃げ、落書きなどのイタズラ、盗難、水害など手厚く補償してくれます。

ただ、特約と同じで全てをカバーするには保険料が非常に高くなるので、何パターンか見積もりをとってみて下さい。高級車や新車の場合は、なお更、車両保険の契約も検討して下さい。修理金額が高額になる傾向があるのはもちろん、車両の時価額で保険金額を決定するので、補償金額が大きくなります。

月々の保険料支払いシミュレーションをする場合は、車両保険を含む任意保険を加味して検討するのが現実的です。逆に古い車両は経年で時価額が下がっていきますので、それを超えては保険金は支払われません。保険料を下げる為に契約解除を検討してもいいかもしれません。

その他、上記で説明した人身障害保険や、相手が逃げてしまい不明の場合や無保険だった場合に補償する無保険車障害保険などがあります。

過失割合で賠償金額は変わります

被害者が加害者に対し損害賠償請求をしますが、必ずしも加害者が100%悪いというわけではありません。過失割合とは過去の類似した裁判例を基準として双方の過失を求め、賠償金額を減額する仕組みです。例えば、100万円の損害額で加害者の過失割合が8割だった場合、100万円×80%=80万円の損害賠償となります。

基本的に過失割合はお互いの保険会社同士で取り決めをしますが、必ずしも絶対に正しいとは限りません。

納得できれば示談して結構ですが、もし納得できなければ話し合いをし、最終的には訴訟をして裁判所に過失割合を決定してもらいます。このとき重要になるのが、人身事故の際に警察が発行する実況見分調書です。どんな小さな事故でも必ず警察に連絡して下さい。

これは義務でもありますが、警察は交通事故証明書や実況見分調書など作成してくれます。保険金請求や、何かトラブルがあった場合に警察が証明してくれます。

告知はしっかり報告しましょう

車の買替や、専業主婦がパートで働き始めて車で通勤した場合、引っ越しをした場合など、車の使用に関することや、車検証の記載項目等に変化があった場合は、必ず保険会社へ報告しましょう。うっかり報告を忘れてしまうと、保険金が支払われない場合もあります。

告知だけでなく、保険内容などで不安なことがあれば、ためらわず保険会社へ確認することが大切です。